2024新歓指振り大会

 こんばんは。Hyouです。2024年4月定例会お疲れ様でした。指振り大会は3回目の出場で初めて優勝できたのでめちゃくちゃ嬉しいです。運ゲーって言われまくってるこのルールに対して80戦程度の模擬戦と考察で勝ちをもぎ取れてとても満足しております。

【ルール】

・「ポケットモンスター スカーレット/バイオレット」を用いた4→4(1→1)のマルチバトル

・禁止伝説級と幻のポケモンは禁止

・「ゆびをふる」しか技を覚えていない個体のみ使用可

・テラスタルは可能

「プレッシャー」「のろわれボディ「こぼれダネ」「いたずらごころ」禁止

「たべのこし」「くろいヘドロ」禁止

要はちゃんと指を振ってくださいっていうルール。

【メタゲーム】

・ガチグマオリーヴァエムリットによる3すくみ

・収穫,木の実悪い手癖ギミックの存在によりガチグマの緊張感の評価◎

種族値が非常に大事

Bより下は諸説。

【技解説】

 ゆびをふるという技は色んな技が出るイメージがあると思うが,実態は以下の4つにわけることができる。

①よくわからない補助技

②威力の低い技(ほとんどノーマルタイプの技)

③挑発金縛りを一撃必殺をはじめとした勝敗に直結する技

④高威力技(専用技など)

 他にも細かい分類としてわるあがきもカテゴリーの一つであるが,指を振っていないため,カテゴリー分けとして除外した。これらの技のうちどの技を生かすかが本大会での型選択において重要な点となる。

【持ち物】

個別解説

・こだわりハチマキ
 本ルール最強の持ち物。いわゆる,分類④の高火力技の威力を上げるのが目的。技の総数が物理のほうが多いことや,種族値的に強いポケモンは攻撃が高いことが主な理由。「こだわりメガネ」との差別化として悪あがきの威力を上げられる点が壊れすぎている。実際に指を振ってみると,ダメージレースが違いすぎており,ピクシーの捨て身タックルよりも鉢巻ガチグマの体当たりが強いことからしても,この持ち物の破格のスペックが読み取れるはずである。デメリットは貯め技が打てなくなることである。

ゴツゴツメット
 長らく鉢巻の劣化として考えられていたアイテム。接触技は物理技より少ないため,発動時のアドバンテージが鉢巻よりも優れていないと採用できないが,剣盾まででの本持ち物は火力を上げた攻撃に対してのアドバンテージが少なく,例としてカビゴンの鉢巻体当たりをゴツメピクシーで受けたとしても被ダメが大きすぎるゆえに発動回数が少なく,非実践級であった。今作ではテラスタルとの噛み合いにより実践級となった。テラスタルの項目にて後述。また,貯め技が打てることも鉢巻との差別化である。

・オボンのみ
 特性「しゅうかく」専用のアイテム。詳しくは後述のオリーヴァの項を参照。

ジャポのみ

 特性「わるいてぐせ」専用のアイテム。相手の持ち物を奪える点があまりに強い。

・光の粉,気合のハチマキ,先制の爪などのお祭りアイテム
 原則としてこのゲームの勝敗は「たべのこし」系統が禁止であるため,前述の③をどちらかが引き塩試合となるか,④を用いた火力の殴り合いによって試合が決まる。
 したがって,素早さは先に指を振っても後に指を振っても状況が大きく変わることは少ないため重要なパラメータでない。なおかつ,これらの弱いアイテムは試合で発動するかどうかもわからない程度である。また,発動によって指を振る回数が1回しか変わらないのだが,指を振るという技が弱すぎるため,1回指を振る回数が変わることはほとんど試合を左右しない。したがって採用価値はないに等しい。長々書いたが,このルールで気合のタスキが弱いことさえ理解できれば,これらのアイテムが弱いことは同じ理由なのである。

・命の珠+マジックガード
 珠を採用しても種族値が足りません。ギミックとしては最強。

【テラスタイプ】
 原則として不一致テラスのほうが一致技の種類が増えるため強い。またテラスタルは切った方が強い。

・霊テラス

 最強のテラスタル。霊テラスは②の試合にあまり関係ない技を無力化するテラスであり,指を振る回数を増やしたいポケモンでは必須のテラスとなる。実際にHPが1しか残っていなくても霊テラスなら5ターン程度0ダメージということはよくある話である。実際に霊テラス鉢巻カイナVS鋼テラス鉢巻カイナは12勝7敗で霊テラスが勝ち越している。したがって,ゴーストタイプ+こだわりハチマキが本ルールの結論であるかのように思われた。

・鋼テラス

 霊テラスと違い,ノーマルタイプの技を半減にしかできず,弱点も炎闘地の3つと弱点の数すら霊テラスに劣っていると思われていたが,ゴーストタイプ+こだわりハチマキに対抗するギミックとして昨年本サークルの優勝者が考案したのが鋼テラス+ゴツメ(カイリュー)である(去年はDLC未解禁)。相手の②の低威力技を利用する考え方で,ゴツゴツメットを現対戦環境でよく使われる受け+高速回復技という使い方ではなく,6世代のゴツメゲッコウガのような(伝わる人いるのか?)殴りあいの際の定数ダメージとしてアタッカーに採用することが大切なのである。ACがどちらも高水準のポケモンは鉢巻によってCを犠牲にするよりも相手の②の低威力な有象無象の技にゴツゴツメットというリスクをつけることで疑似的に鉢巻と眼鏡を両採用している状況を作れる。この持ち物のメリットは鉢巻を所持しているガチグマ,テツノカイナのDが低く特殊技の価値が高いということがメタとして大きい。また,貯め技を扱えるため,④の高威力技の種類を増やしていることも大きなメリットである。
・ステラテラス
 一見すると試合中全ての技威力があがり最強のように見えるが,実態はノーマル技ばかり発動するせいで肝心な時に威力が上がらず,なおかつ倍率も1.2倍と低い。また,耐性としてのゴーストタイプが強すぎるゆえ,まともにこのテラスを扱えるのは,コノヨザルとデカヌチャンしか存在しない。

ポケモン

 以上の考察からわかるようにこのポケモンバトルは攻撃技で相手を倒すゲームであるため,種族値によって勝敗が決まる。環境上位のポケモンについて個別に解説する。

・ガチグマ

【テラスタイプ】ゴースト
【持ち物】こだわりハチマキ
【技】ゆびをふる
 本ルール最強のポケモン。ありとあらゆる物理技を勝利に変換する。一方で物理技を引かないと完全な産業廃棄物となる。筆者はパチンコポケモンと呼んでいる。霊テラス以外のテラスタイプを持ってきたプレイヤーに対して一致物理ノーマル技で種族値によるわからせを行える点や霊テラスに対して物理地面技という技の種類が多く,全体的に威力が高い技をタイプ一致で扱えることも評価を上げている。

エムリット


【テラスタイプ】鋼
【持ち物】ゴツゴツメット
【技】ゆびをふる
 ガチグマに対して対面から勝率的に有利をもぎ取れるポケモン。(シングルにて10勝6敗)。上振れ要素として使用する技は相手の②の低威力の接触技及び,③の一撃必殺技。通常対戦同様,鋼タイプ+浮遊があまりに強い。これによって本ルールではカイリューの上位互換である。ACどちらも高いエムリットの微妙な種族値が活きるルールが指振りであったことにポケモン対戦の奥深さを感じた。また,このポケモンは相手の引く技にある程度の強さを委ねており,引きたくない技が自主退場技程度しかないため強さにブレが無いという点もロングゲームになる4月定例会のルールとマッチしている。

・テツノカイナ

【テラスタイプ】ゴースト
【持ち物】こだわりハチマキ
【技】ゆびをふる
 昨年度の本ルール最強のポケモン。霊テラスガチグマには対面不利を取るのだが,エムリットに対しての有利不利が変わる。ガチグマの母数の多さに期待したため,エムリットとの模擬戦は行わなかったが,ほぼ5分の勝率になると思われる。

・オリーヴァ

【テラスタイプ】ゴースト
【持ち物】オボンのみ
【技】ゆびをふる
 本ルール大問題児。1vs1最強のポケモンであり,事前のシングルバトルの模擬戦では,エムリットに8勝4敗,鉢巻根性ガチグマに7勝4敗,HBメガネ霊テラスマシマシラに5勝4敗とありえない強さを見せつけていた。ただ,オリーヴァオリーヴァvs鉢巻コノヨザル+鉢巻ガチグマにすら一向に勝てる気配がなかったため,マルチバトルである本ルールではTierAとしている。ガチグマの緊張感が発見され無事過去のポケモンとなった。

コノヨザル

【テラスタイプ】ステラ
【持ち物】こだわりハチマキ
【技】ゆびをふる
 エムリットに3勝7敗と大敗を喫し,数値不足が否めなかった。コノヨザルですら数値不足となるのが指振りルールの恐ろしい点である。

 以上の考察から鋼テラスエムリット+鉢巻霊テラス緊張感ガチグマの並びがこのルールの答えであり,ガチグマの母数が多そうであったため,鋼テラスゴツメエムリットを選択した。NNタユタウユビを付けたポケモンを使いたかっただけである(用意結構めんどかったし)。

【使用構築】

 相方のイセアくんが鉢巻ガチグマを持ってきたため,理想の並びが完成した。イセアくんにわるいてぐせ,しゅうかくを緊張感ガチグマが無効化できると教えられ,本ルールの結論を考察しきることになった。自分一人ではここまで記事にすることができなかった。イセアくん本当にありがとう。

エムリットゴツゴツメット

技:指を振る(PP16)/-/-/-
調整:冷静H252-A124-C132
特性:浮遊 テラスタイプ:霊
調整意図C高め,C11n,Aもいい感じ

 前述したとおりのポケモン。ちょうはつ1回,かなしばり2回とめちゃくちゃ上振れていた。全体を通してずっと自覚が良く自主退場技を引かなかった。これはエムリットの爆発的なアドバンテージは取れないものの決まったラインのポテンシャルを発揮し続けられるという強みであるため,そういうポケモン選択をしたと捉えている。


ガチグマ@こだわりハチマキ


技:指を振る(PP16)/-/-/-
調整:意地っ張りH252-A252-S4
特性:きんちょうかん テラスタイプ:霊

 最強のポケモンギガインパクトや飛び膝蹴りなど派手に暴れていた。きんちょうかんが非常に優秀でエムリットの苦手なポケモンを機能停止にしている点がとてもよく構築として完璧な噛み合いを魅せていた。個人的にカイナと同速なのが気になるのでもうちょっとSを伸ばしてもよかったと思っている。地面技を打った覚えがないことだけ残念。

【結果】

VSフォルテチーム×
Cの高い鋼ケッキング+オボンのみステラデカヌチャン
 1ターン目にガチグマにテラスを切り忘れてしまい,締め付ける+ウェザーボールをガチグマが被弾してしまい,一気に負けが見える。その後エムリットがいちゃもんを受け,緊張感で特性を止めていたデカヌチャンになげつけるでオボンのみを投げられたことでゴツメを奪われ何もできずに負け。運悪すぎだろって感じだけど,初手でテラスを切ってたら勝てそうなくらい構築パワーの差がありめちゃくちゃ悔しい思いを二人でしていた。その世界線が見たかった。
VSるきみんらをん〇
ステラ爪ブリムオン+鋼アグノム
 二人で絶対テラス!って叫んでた。先ほどの下振れのせいか,1ターン目にアグノム方向に鉢巻飛び膝+ブリムオン方向に鋼テラスホイールスピンが炸裂し,ほぼ勝ち確に。いたみわけで粘られるも勝利。
VSkyy15bチーム〇
プクリンブリムオン
 ギガインパクトがブリムオンに通り,エムリットプクリンを金縛りして勝ち。運が暴走している。
VSゼノピカイア
 ガチグマにエムリットが挑発して勝った。
VSもちはまだ〇
ガチグマガラルヤドラン
 順当に殴り合いの末勝利。クイックドロウは変化技には効果がないらしい。
VSけんぴーブレン〇
鋼ゴツメカイナ+鋼ブエナカイナ
 鋼鋼鋼霊という一切ノーマル技の通らないマッチアップ。お互い決め手に欠けるため長いターンが経過するとエムリットマグマストームを引き当てカイナを一撃で倒し,勝ち。相手のカイナがHA振りだったことに救われた試合となった。

VSトラオTK〇

霊テラスブリムオン+ステラピクシー

 決勝戦。下のYoutube参照。 お互い良い感じに削りあった末に種族値の差で勝利。こういうマッチアップはガチグマが光る。

結果:優勝!!!

【あとがたり】

 このルールに1年目はゴツメピクシーで惨敗し運ゲーすぎて考察しがいのないルールと思っていて,2年生の頃では全く興味がなかったのですが,本大会を鉢巻カイリキーで2連覇(1回は突発大会)された方によって考察の熱が再燃しました。そして,考察を試合形式で行い,3年生の際には鉢巻霊テラスカイナを用いて予選抜けの末に下ぶれて負け。相方のイセアくんと配信卓に映りたいと言っていたのに,初戦負けをしてしまったが,ゆえに決勝まで行かないと配信卓に行けないという崖っぷちの中ずっと対戦しており,とても苦しくも本大会で悲願の優勝を成し遂げれてよかったです。

【Special Thanks】

・ペアのイセアくん

・深夜にガチグマをくれたRukimin

・大会主催の方々

・前日に指振り考察をしてくれた喫茶ステラのみんな

ありがとうございました。